Skip to main content
Switch Language
  • Article

ヘルスケア分野で使用されるIT/AV機器の認証

試験機関で構成されるIECEE委員会は、ヘルスケア環境で使用される情報技術機器及びオーディオ/ビデオ機器(IT/AV機器)の製造者に向けた、Preliminary Decision Sheetを発行しました。

Medical team sitting and discussing at table.

ヘルスケア施設で使用される、あるいは最終製品の医用電気機器(MEE)または医用電気システム(MES)に組み込まれる情報通信技術機器(OFF/ITE/AV_ICT)の製造者は、医用電気機器(MEE)または医用電気システム(MES)製造者は、最終製品の要件や規制上のニーズを満たすため、部品の認証を適宜取得しており、特有の困難な状況に直面しています。

情報通信技術機器の製造者は、規制要件や最終製品の医用電気機器(MEE)または医用電気システム(MES)製造者からの要件や法規制の要求を含む市場要件を満たすため、安全認証活動に取り組んでいます。

  1. 認証が必要となる情報通信技術機器は通常、医用電気機器の一部を構成する完成品です。(患者の診断、治療、監視、または障害、負傷、疾病の補助・緩和を行うため市場へ投入するための規制要件を満たす、部品のアセンブリ全体) IEC、EN、CSA、AAMI 60601-1(2005年以来の版と改訂)などの主要な認証の範囲では、その定義から、完成状態の医用電気機器(MEE)または完全に構成された医用電気システム(MES)になります。情報通信技術機器は、IEC、EN、CSA、AAMI 60601-1の適用範囲には含まれません。
  2. 情報通信技術機器製造者(例えば、「IEC/UL 62368-1:オーディオ/ビデオ、情報及び通信技術機器—第1部:安全要求事項」の範囲に含まれるディスプレイ機器、プリンター、PC、タブレット)の場合、製造した機器が最終製品の医用電気機器(MEE)または医用電気システム(MES)で使用されることがあります。

このような主な課題を踏まえて、本書では、IEC、EN、CSA、AAMI 60601-1規格の対象から外れる情報通信技術機器の製造者に向けて、規制要件(及び市場アクセス)や認証のアウトプット(試験レポート/認証マークおよび証明書)を明確化します。

注記: 本書の対象範囲は、CBスキームとNRTL(UL、C-ULマーク)のみです。UL Solutionsでは、IEC 60601-1および関連規格(IEC 60601-1-2、IEC 60601-1-6、または他の附帯規格)に基づいて、IT/AV機器を評価し、Informative Report(型式評価レポート)を発行することができます。この評価の範囲は、IT/AV機器製造者のリクエストに応じて、拡大または縮小が可能です。

IECEE CBスキームでは、準拠すべきスキームを管理する運用規則、文書、決定事項があります。最近、IECEE CTLは、このトピックに関連するPreliminary Decision Sheet「PDSH-2208」を発行しました。PDSH-2208はこちらから参照できます。

本書では、移行タイムラインとIT/AV機器製造者にとって継続的に提供可能な認証とレポーティングのオプションに焦点を当てます。

「医療機器」と「医用電気機器及びシステム」(MEE/MES)は違いがある点に留意することが重要です。「医療機器」という用語は、輸入及び使用に関連する地域規制に該当する非常に広範な製品群を指す規制用語です。「医用電気機器およびシステム」は、能動電気医用機器及びシステムのみに関連するIEC 60601-1シリーズの用語です。規制当局は、その機器がIEC 60601-1シリーズの適用範囲と一致していなくても情報通信技術機器を医療機器として扱う場合があります。

移行タイムライン

UL Solutionsは、このCTLのDecision Sheetの発行からある程度の移行期間を設けるため、業界のニーズ、IECEEの要求事項、他の医用電気システム(MES)への組み込みを意図する情報通信技術機器の製造業者の将来的なニーズを慎重に検討しました。

UL Solutionsは、2023年10月31日までに正式なご依頼を頂いた業務については(UL/cULマーク認証及びCB認証)引き続き対応します。

UL Solutionsは2024年6月30日までUL/cULマーク認証及びCB認証を発行いたします。

これらの期間の後、上述の追加の認証オプションとレポート発行サービスをご提供し、将来にわたって業界に貢献し続けます。

最終製品の製造者が医用電気機器(MEE)及び医用電気システム(MES)規制要件に適合するために役立つ、情報通信技術機器製造者向けの製品認証オプションとサービス

情報通信技術機器の製造者が医療環境への拡大(医用電気機器(MEE)との統合、医用電気システム(MES)への組み込み、ヘルスケア施設での使用)を希望する場合には、以下のようなオプションがあります。

  1. IT/AV機器及び医療機器として二重認証を取得する
    • NRTLマーク — これには、CSA及びAAMI 60601-1の適用範囲及び定義された用語に適合する使用目的が必要です。
    • CBスキーム — IECEE PDSH-2208に準拠するためには、情報通信技術機器はIEC 60601-1に基づいて認証することはできません。
  2. 情報通信技術機器としてUL Listed認証(UL、CSA 62368-1)、医療機器としてUL Recognized認証(AAMI、CSA 60601-1)
  3. 医療機器としてのみUL Recognized認証(AAMI、CSA 60601-1)
  4. 補足評価のオプション — 情報通信技術機器は、医療規格の全部または一部に基づいた追加の評価を受けることで、IT/AVまたはOFFカテゴリーで発行されるIECEE TRF及び証明書を補足できます。補足評価に使用される規格は、IT/AVまたはOFF CB証明書の2ページ目に記載できます。
  5. Informative Test Report (型式評価レポート)

医用電気機器(MEE)または医用電気システム(MES)で使用される情報通信技術機器の認証オプション

医用電気機器(MEE)または医用電気システム(MES)の一部として使用されるIT/AV機器の認証及び規制要件に関する上記の分析に基づき、IT/AV製造者が理解しておくべき関連する認証オプションがあります。

以下の表には、IECEE NCB、NRTLの認証手続きを実施するためのオプションと、利用可能な関連サービス提供オプションが示されています。

  Outputs
Service Description CB Scheme NRTL Mark (Listing / Classification) NRTL Mark (Recognition) Informative Report **

Partial Dual Certification

Product “Intended Use” is typical for ITAV equipment

Yes – 62368-1 only Yes – 62368-1 Yes – 60601-1 Yes – 60601-1 OR 62368-1

UL Recognition

Product “Intended Use” is typical for ITAV equipment

N/A N/A Yes – 60601-1 * Yes – 60601-1 OR 62368-1

Informative Evaluation

Product “Intended Use” is typical for ITAV equipment

N/A N/A N/A Yes – 60601-1 OR 62368-1

* 医用電気機器(MEE)/医用電気システム(MES)に統合するには、IEC 62368-1等のIT/AV機器に対する関連安全規格に基づいた、追加の評価が必要になる場合があります。

** UL Solutionsが発行するInformative Test Report (型式評価レポート)の範囲は、拡大または縮小が可能です。UL Solutionsは、規格全体に基づく評価、または医用電気機器(MEE)/医用電気システム(MES)に統合される機器を製造するIT/AV製造者にとって重要な規格の一部(漏れ電流、接地結合、絶縁/スペーシング/耐電圧試験等)のみに基づいた評価を行うことができます。

Informative Test Report (型式評価レポート)として、製造者はCBスキームのレポート(詳細なTRF)と同じ形式の文書を受け取りますが、業務範囲に基づいて、一部の条項やセクションが評価の対象から外れる場合があります。

結論

このような市場アクセスや最終製品製造者に関する懸念に応えるため、UL Solutionsは移行タイムラインと市場の需要に対応したサービスを確立しました。UL Solutionsのセールスと本トピックに精通したエンジニアが、ここでご紹介した技術的なご質問や認証オプションについて対応いたします。

X

弊社のセールスチームまでお問合せください

弊社の製品およびサービスにご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。担当者からご連絡できるよう、お客様の情報をお知らせください。

Please wait…